自分はたまに吉祥寺駅に行きます。
近いし、お店があったり、パチンコ店があったりするからです。
ここ最近は、だいたい朝の10時前ぐらいに行くことが多いのですが、吉祥寺の南口を降り、道路にでて歩いていると、背が低いモヒカンガリの外人が近寄ってきます。
そして自分の耳元で決まったセリフをつぶやきます。

アサキャバ!
アサキャバ!












・・・
片言の日本語で、「アサキャバ!」、「アサキャバ!」と言ってくるのですが、話をすれば調子にのって色々いってくると思うので、いつも無視してその場を通り過ぎます。
しかとすればそれ以上は近寄ってこないので、いつもスルーしているのですが、頻度を考えると異常なくらい自分のところに寄ってきます。
大体2回行けば、1回以上は自分のところに近寄ってきて、耳元で「アサキャバ!」とつぶやくのです。












他にも人がいっぱいいるのに、
何で俺のところに来るんだ?
何度も疑問に思いましたが、そんな事を何回も繰り返されると、さすがに、アサキャバ!って行った事ないけど、行ってみようか?と想像してみました。
アサキャバとは、朝から営業しているキャバクラ(お酒をいれてくれる女性がいて、お酒を飲みながら話すことができる場所。1時間数千円~のお金がかかる)





自分の場合は、朝家でご飯を食べて、9時ごろ自宅を出発します。もしそのままアサキャバに行ったらという事を想像してみましたが、さすがに行く気にはなりませんでした。
なぜかというと、話すことが何もないからです。












今日の朝ご飯は、
日の丸ご飯と味噌汁
大の大人がこんな馬鹿な話をするのも気が引けるし、
かといって、昨日、パチンコの海物語を打って負けたと言っても、分かってくれるキャバ嬢もいるかもしれないけど、馬鹿にされるだけだしと、
結局話すことが無いんです。
大体こういう店というのは夕方から夜にかけて営業し、その時間帯に人が多く訪れるのですが、やはり1日がんばって仕事したとか、頑張ってバイトしたとか、何か達成したとか、やり遂げた人が、その息を抜くために行く場所なんでしょう。
それに加え自分は無職です。
しかも朝の10時にお客さんとしてアサキャバに行ったら、その相手をするキャバ嬢は、下手したらストレートに言ってくるかもしれません。






お客さん
無職ですか?












・・・
こういう質問が出たさい、もう












想像におまかせします
という答えはいえません。
平日の朝10時にアサキャバに行っている時点で、誰がどう考えても90%以上の確率で無職でしょう。
また無職と分かったとたん、






毎日何をしているんですか?
と質問がとんでくるかもしれない。












パチンコ
漫画喫茶
時々温泉
リアルだとこんな感じだけど、さすがにこれは言えない。
たぶんだけど、見栄をはり、












就職活動
と答えるだろうと思う。
とまあ、結論から言うと、無職という事に負い目があり、
それを突っ込まれるのではないか?それがネタになってしまうのではないかということが気になってしまい、アサキャバに行くのは断念しました。
そしてその後も、モヒカンガリが来た際は、シカトを決め込んでいたのですが、なぜかある日を境にモヒカンが来なくなり、不思議に思っていました。
モヒカンが来なくなったのは良かったのですが、来なくなるとなんだかちょっと寂しい気持ちがわいてきます。
その後も何回か吉祥寺にいったのですが、モヒカンの姿は確認できませんでした。
明らかに外人だったので、きっと強制送還されたか、呼び込み禁止という事で、仕事をやめたんだなと思います。
そこからは吉祥寺で降りても、アサキャバというフレーズは聞くことが無かったのですが、数日前、ちょっと用事で行ったさい、道端にいたダッフルコートを着ている日本人に話しかけられました。





アサキャバやってますよ!
いかがですか?












・・・
何で話しかけられるのか?
どうして自分が暇そうだと分かるのか?
これは無職になって、初めて感じた経験です。
多分接客業などの人は、見た目などから、その人が無職かどうかが分かるのでしょう。
無職だけど、無職に見られたくない。そんな方は気をつけてください。
無職を隠すために、以下のようなリュックを背負っているのもありだとおもいます。